課題0: 復習

(出題4月15日,締切5月13日)

Last modified: Wed Apr 9 2025


このページは,基礎工学部システム科学科機械科学コース2年生向けの 「情報科学演習」 における課題0について説明するページです.
この課題の目的は,5月13日までに を行なうことである. また,この課題を通じて,この授業における 課題の処理手順をよく理解してもらいたい.

この授業は,この課題程度のプログラムが作成できる受講生を対象にしている.

プログラムの作成がままならぬ人は,かなり焦る必要がある.連休を返上して, 勉強すること.自分で調べたり,考えたりしてもわからない場合は, そのままにせずに,必ず担当のTAに相談すること.

課題0-0〜0-8のうちできるだけ多くの項目に取り組む. その中で自分が一番苦労したと思うもの,あるいは,一番力作だとものを一つ選び提出する.

提出物は以下の通り.

内容ができていても形式が不適切な場合は合格にしないので,注意すること.

課題を解くにあたっての一般的注意

#include <stdio.h>

/* プロトタイプ宣言 */
int f(int i);

int
main(void)
{
    int x, y;

    while ( 1 ) { /* 簡単のため無限ループにしている.*/
        printf("x = ");
        scanf("%d", &x);
        y = f(x);
        printf("y = %d\n", y);
    }

    return 0;
}

/* 引数の2乗を計算する関数 */
int
f(int i)
{
    return i*i;
}

■課題0-0: 汎用九九表

【ポイント】 条件分岐,二重ループ,出力書式

整数rmin, rmax, cmin, cmaxを入力すると,行がrmin〜rmax, 列がcmin〜cmax の九九の表を作成せよ.値が負の場合や,rmin>rmaxや, cmin>cmaxの場合にも対応できるようにせよ. どのように対応するかは各人で考えよ.例えば,

    rmin? 7
    rmax? 5
    cmin? -3
    cmax? -1

      |  -3  -2  -1
    --+-------------
     7| -21 -14  -7
     6| -18 -12  -6
     5| -15 -10  -5
rmin, rmax, cmin, cmaxの全てに0が入力されたら,プログラムを終了する.

■課題0-1: 級数

【ポイント】 繰り返し,整数どうしの割り算

整数nを入力し,以下の級数

(1/1+1/4+1/9+…+1/n2)を計算して結果を表示せよ.

■課題0-2: 最大値

【ポイント】 繰り返し,条件分岐

最初に整数nを入力し,その後,「i番目の数値を入力して下さい」(1≦i≦n) と表示しながらn個の実数を読み込む.入力された実数値の中で, もっとも大きなものが何番目だったかとその値を出力せよ.同じ値が複数あった場合は, 一番後に入力されたものの番目を表示する. n≦0の場合はプログラムを終了する.


■課題0-3: 複利計算

【ポイント】 繰り返し,整数どうしの割り算

毎月a円貯金し,1ヶ月貯金するとb%の利子が付く.つまり,1ヶ月後には, a(1+b/100)円,2ヶ月後には(a(1+b/100)+a)(1+b/100)円,… 同じように繰り返していって,1000000円を越えるのは何ヶ月か求めよ. a≦0の場合はプログラムを終了する.aは整数,bは実数とする.


■課題0-4: 平行ベクトル

【ポイント】 ゼロ除算,浮動小数点数の扱い

実数値a,b,c,dを入力する. 2つの2次元ベクトル(a,b)と(c,d)が平行かどうかを調べてその結果を表示せよ. 処理の中で,0による除算や浮動小数点数の等値演算(==)をしないように考慮せよ.

(0.1, 0.3)と(1.0, 3.0)の判定ができるか?
(1.0, 0.0)と(2.0, 0.0)の判定ができるか?
(0.0, 1.0)と(0.0, 2.0)の判定ができるか?
(0.0, 0.0)と(1.0, 0.0)の判定ができるか?


■課題0-5: 四捨五入

【ポイント】 浮動小数点数の扱い,関数

double型を引数に取り,その小数部を四捨五入した値をint型で返す関数を作り, その動作を確認するプログラムを作る.負の値にも対応すること. 標準ライブラリ関数を使うものと,使わないものの2種類を作ってみよう.


■課題0-6: 場合分け

【ポイント】 条件分岐,関数

数学的には以下のように表現される関数をCの関数 (引数double型,戻り値double型)として作成し,その動作を確認するプログラムを作る.


■課題0-7: 整数乗関数

【ポイント】 条件分岐,繰り返し,関数

double型の引数xとint型の引数yをとり,xのy乗をdouble型として返す関数を作成し, その動作を確認するプログラムを作る.yが0以下の場合にも対応すること. 標準ライブラリ関数のpow()を使わずに,整数乗に特化した関数を作る.


■課題0-8: 回転変換

【ポイント】 無駄な計算をしない,二重ループ,出力書式

実数tを入力する.2次元座標(x,y)を原点回りにt度回転させて(x', y') へ移動させる以下のような変換を考える.

    x' = cosθ・x - sinθ・y
    y' = sinθ・x + cosθ・y
ただし,この式はC言語の表現とは異なることに注意. また,θはtをラジアン単位で表現したものとする.この変換によって,2次元座標の集合(x,y) (x=0,1,…, 10, y=0,1,…,10, 11×11の格子点) のそれぞれの点がどこへ移動するか計算し, その結果を以下のように桁をそろえて綺麗に表示せよ.
(  0.000000,   0.000000)  →  (  0.000000,   0.000000)
(  0.000000,   1.000000)  →  (  X.XXXXXX,   X.XXXXXX)
(  0.000000,   2.000000)  →  (  X.XXXXXX,   X.XXXXXX)
       :           :                 :           :
( 10.000000,  10.000000)  →  (  X.XXXXXX,   X.XXXXXX)